山本が予想外の乱調。7失点を喫して降板した(C)Getty Images
10月28日、京セラドーム大阪で行われた日本シリーズ初戦は、8‐0で阪神がオリックスを下した。好投手を揃えた両チームの顔合わせだったが、中盤でオリックスのエース、山本由伸が大量失点を喫するという予想外の展開となった。
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山本は4回まで阪神打線を2安打無失点に抑え、5つの三振を奪うなど快調な投球を繰り広げていたが、5回表、先頭の佐藤輝明にセンター前ヒットを許し、さらに続くノイジーの打席で佐藤に二盗を決められ無死2塁に。ノイジーのライトフライで佐藤が3塁に進塁すると、この日、指名打者に入った渡邉諒に、変化球をつまりながらもセンター前へ運ばれ先制点を与えてしまう。
その後も木浪聖也、近本光司、中野拓夢に安打を浴び、この回4失点。6回にも四球と3本のヒットで立て続けに失点し、この回を投げ切ることができずに、ランナーを残しままマウンドを下りた。
一方の阪神は先発、村上頌樹が7回を投げ2安打4奪三振でオリックスに得点を与えず、リリーフ陣も無失点と、完封リレーで9年ぶりとなるシリーズ初戦を白星で飾った。
山本から10安打を放った阪神打線も見事だったが、パ・リーグの「四冠王」右腕の思わぬ乱調が試合を大きく動かすこととなった。この日のピッチングについて、球団OBからはキャッチャーの配球に疑問を呈している。
「今日の山本は変化球主体のピッチングになってしまったのが敗因の一つ」
そう語っているのは、現役時に阪急、オリックスで主力投手として活躍し、引退後は阪神でも投手コーチを務めた佐藤義則氏だ。日本シリーズ第一戦終了後にYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を更新し、山本の投球内容に見解を述べている。
佐藤氏は試合展開について語るとともに、この日7失点で敗戦投手となった山本について、「変化球と真っすぐが同じ割合だった」と指摘。佐藤氏は「いつも言うように、変化球というのはいつか捕まる(打たれる)。シーズン中も打たれていた試合では変化球が多かった」と印象を語っている。
佐藤氏は、変化球が多くなることで、真っすぐの腕の振りにも影響が及んでくると説明しており、その上で「今日の山本は真っすぐが投げ切れていなかった」と強調。さらに「2回にはストレートが159㎞も出ていた。それだけのボールがあるにもかかわらず、若月(健矢)は変化球を多く要求していた」と振り返っている。
加えて「ランナーが出た時にも、フォークばかりだった」「中野に打たれたタイムリーもフォークを合わせられていた」と要所でストレートを活かせなかったことに苦言を呈していた。
本拠地で迎えた初戦のゲームでは、絶対的エースが打たれ、打線も2安打に抑えられての敗戦となったオリックス。シリーズ2連覇へ向け不安を残すスタートとなった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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