Monday, September 19, 2022

西武・内海哲也 首を振ったのは「打たれてもいいから直球勝負」 万感5球に「今はいつでも泣ける状態」 - スポニチアネックス Sponichi Annex

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<西・楽>先発した内海(撮影・篠原岳夫)
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 今季限りで引退する西武・内海哲也投手(40)が19日、楽天戦(ベルーナD)に先発。現役最後のマウンドに上がった。

 内海は5球を投じて、楽天・山崎剛を二ゴロに抑えた。カウント2─2からの5球目は首を振って最速139キロを記録。本拠観衆から大きな拍手が起きた。マウンドに集まった野手陣と握手し、豊田投手コーチと抱擁。帽子をとって楽天ベンチにも深々と頭を下げ、スタンドに手を振りながら最後の登板を終えた。

 内海は広報を通じ「マウンドにあがったら走馬灯のように色々と蘇ってくるのかなと思ったのですが、そんなこともなく、ただただ緊張しました。初球は緊張のせいで思ったところに投げられず、四球だけは絶対嫌だと思っていたら、さらに緊張感が増してしまいましたね。マウンドに向かう時も降りるときも、記憶はあります。ラインを越えたあたりから、しっかり噛み締めました」と振り返った。さらに、サインに首を振ったことについては「緊張と、この異様な雰囲気のなか、変化球がストライクゾーンに行く気がしなかったので、打たれてもいいから、変化球でボールになるよりは、直球で勝負したかったので首を振りました」と語った。

 「(豊田投手コーチとのハグは)すると決めていました。豊田さんは驚いたかもしれませんね。ジャイアンツ時代から、すごくお世話になりましたし、豊田さんが1軍の投手コーチでいる間に、引退というのも縁を感じていました。ライオンズに来てから、野球以外の話もたくさんしましたし、感謝の気持ちを込めて、ハグさせていただきました。ベンチに戻ったときには、込み上げるものがありましたし、今はいつでも泣ける状態です。自分で、グッと踏ん張っていないと、今にも泣いてしまいそうです」と話した。

 試合前には埼玉県所沢市の球団事務所で引退記者会見に臨んだ。会見の中盤には言葉を詰まらせて涙をぬぐう場面もあった。「本当はもっと早くユニホームを脱ぎなさいと言われてもおかしくなかったけど…」と語ると言葉を詰まらせた。充血した目には涙がたまり「自分が辞めるまで現役をやらせていただいたことを感謝しています」と言葉を絞り出した。

 19年間のプロ野球人生。03年ドラフト自由枠で巨人に入団し11、12年に最多勝を獲得するなどエースとしてチームを支えた。通算135勝を挙げた左腕。この日の先発と、引退セレモニーを前に「寝たような寝ていないような、今日のスピーチを繰り返しました」と緊張を口にして、笑わせる場面もあった。

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