全国高校駅伝 ◇20日◇たけびしスタジアム京都発着◇男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ
仙台育英(宮城)は史上初の男女アベック連覇を逃したが、2年連続6度目のアベック表彰台でレベルの高さを示した。男子は2時間1分44秒で2位。昨年に続く「1分台」で大会歴代6位のタイムを刻んだ。3区終了時点で1位と1分19秒差をつけられたが、4区以降で猛追。5区の小原快都(3年)、6区の堀颯介(2年)が連続区間賞、7区のエース白井勇佑(3年)が区間2位の力走も、13秒差で涙をのんだ。女子は1時間7分48秒で3位に入った。
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男子の仙台育英はトラック勝負で力尽きた。昨年は競技場に入ってから首位交代劇。今年は徐々に離され、栄光のゴールテープを切れなかった。アンカー白井は1位世羅(広島)と31秒差の2位でタスキを受け、残り1キロ付近で10秒差、60メートルほどの距離まで迫ったが、並走するまでにはいたらず「追いついて勝つことが目標だったので悔しい」。区間2位の力走も「後半は区間1、2位が多くいたが、自分は区間1位ではなく、本当の強さを見せつけられなかった」と厳しい評価を下した。
中学までサッカー少年で、昨年はエントリーメンバー外だった6区の堀は、優勝への望みをつないだ。洛南(京都)、佐久長聖(長野)、倉敷(岡山)と激しく競り合う中、4位でスタート。順位がめまぐるしく動く展開にも、2位集団でレースを進め、中継所手前でラストスパートし、2位浮上で最終区間に託した。「(11月の)東北駅伝ではラスト1キロで弱さが出たが、今日はラストを上げて2位でタスキを渡せた」。区間賞はテレビ画面で知ったといい「絶対に都大路に出て2連覇にかかわりたい気持ちで1年頑張ってきた。連覇は達成できなかったが、チームの役目は果たせたと思う」と胸を張った。
真名子圭監督(42)は後半の戦いぶりを評価し「彼らの追いかける姿勢は心を打たれました」。先月までBチームにいた堀は「期待以上。去年の彼からは想像できない姿だった」。アンカー白井も意地を見せ「うちの今年の強さを見せてくれた走りで、私も涙が出ました。30秒も差があれば普通なら逃げてしまい、2位を確実に取りにいくが、彼は1位を取るために必死に追いかけてくれた」。再び都大路制覇へ-。「ライオン軍団」の逆襲が始まる。【山田愛斗】
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