ミニストップは、「やみつキッチン」から「タレセントリック(タレ中心の発想)」で開発された弁当製品シリーズ「タレ弁」の第1弾として、2つの新商品を3月22日に発売する。
「タレ弁」シリーズは、東京・代々木上原にある一つ星レストラン「sio(シオ)」の鳥羽周作シェフと共同開発されている。従来のコンビニ弁当というと、肉などメインの食材を中心に開発し、タレや付け合わせはメインの食材との相性や残りコストから開発する形が一般的だというが、今回の「タレ弁」は最初にタレを開発し、そのタレをベースにメインの食材を開発しているという。
鳥羽シェフのsioは、ディナーで1万円超えのフレンチレストランだが、2021年11月にはスシローとコラボして持ち帰り用弁当を開発するなど、安価な商品でもコラボ展開をしている。このミニストップとの共同開発については、鳥羽シェフ自身が初めてアルバイトを経験したのがミニストップで、その当時「焼肉のタレを白米にかけて食べていた」ことを明かしつつ、「コンビニ弁当を500円くらいで安く作るには、けっきょくタレなんじゃないかと。最高に美味しいタレをおかずとご飯にかければ美味しい」とタレに全力をかける意義を説明している。
「タレ弁」の最大の特徴は、「例のタレ」と名付けられた付属するオリジナル開発のタレだ。記者説明会ではタレ弁の2製品だけでなく、「例のタレ」をたくさん味わえるような試食も用意されていた。
「例のタレ」は醤油ベースでありながら、醤油の塩っ辛さは強くなく、それよりも甘みと酸味が目立っている。塩っ辛さが強くないので、少しかけすぎかな、というくらいに使っても味が強くなりすぎない。甘みと酸味は互いに引き立て合いつつも味としては分離しているイメージだ。記者説明会ではこれでもかというくらい、いろいろなメニューを試食したが、胃袋の限界が訪れても、食べ飽きることはなかった。
甘味としてはみりんや蜂蜜、甘味料も入っているが、原材料でもっとも多いのはりんごで、果実らしい甘みがある。酸味の方はりんご由来のものもあるが、おろし生姜が入っていることによる、さっぱりとした辛味に近い酸味も強い。ちなみに弁当に付属するタレは1袋で20gと通常の別添えタレの2倍の容量があり、タレだけのカロリーは16kcal、食塩相当量は0.6g。
タレ弁シリーズ第1弾は、「タレ弁 豚生姜焼き弁当」と「タレ弁 チャーシュー弁当」の2つの商品が用意された。発売は3月22日からで販売期間は限定されていない。価格は豚生姜焼き弁当が570円、チャーシュー弁当が600円(いずれも持ち帰り価格)。
「タレ弁 豚生姜焼き弁当」はもとから生姜の味付けのついた生姜焼きだが、これにさらに「例のタレ」をかけて食べるようになっている。豚バラ肉は通常より薄くスライスされていて、タレが絡みやすくなっていて、食感もかなり柔らかく、重量のわりには食べ応えがある。また、タマネギはシャキシャキ感が残るように調理されている。
付属の「例のタレ」は生姜焼きだけでなく、米やポテトサラダにもかけたいところなので、通常より多いとはいえ、余るどころか足りないと感じるくらいだった。生姜焼きの下にはパスタが入っているが、こちらもタレが絡みやすく相性がよい。
「タレ弁 チャーシュー弁当」は4枚のチャーシューが米の上に乗っかったチャーシュー丼のような弁当だ。生姜焼き同様、こちらのチャーシューもタレが絡みやすいように薄くスライスされている。チャーシューにはもとから多少の味はついているが、こちらも付属の「例のタレ」をかけ切っても、とくに味が濃いと感じることもない。
あまり分厚くない容器なので、チャーシューの下の米は多すぎることはないが、タレをたっぷりかけたチャーシューは米との相性がよいため、サクッと食べられてしまう。米にはたくあんともやしがトッピングされているので飽きずに食べやすい。付け合わせは甘辛に味付けされたタケノコと卵焼きで、卵焼きの方にもタレをかけるのはおすすめだ。
記者説明会ではミニストップで販売されている別の商品を「例のタレ」で試食することもできた。
ポテトサラダと温泉卵にタレをかける「タレポテトサラダ」、正直にいうと筆者は後先考えずにタレをかけすぎてしまったのだが、それでも味が濃すぎるということはなく、むしろこれが普通では、というくらい美味しく食べられた。例のタレの酸味や甘味は、卵やポテトサラダのまったりとした味との相性がよく感じられる。
揚げ物との相性もよく、ホットスナックを使った「タレハッシュドポテト」も美味しくいただけた。ハッシュドポテトはたいていの味付けで勝利できる万能な食べ物だが、生姜や果実の甘味酸味のある今回のタレとの相性もよい。
「タレたまごサンド」も卵のまったりとした味とタレとの相性のよさを感じられる。かけすぎても味が強くなりすぎることがなく、もともとの卵の味わいが失われることはなかった。
「タレツナマヨおにぎり」ではマヨネーズとタレがケンカすることなく、双方の味を引き立てていた。今回の「例のタレ」は卵を使ったようなまったりとした味との相性がよい印象だ。
このようにいろいろな食材との相性がよい「例のタレ」だが、残念ながら単体での販売予定はない。ミニストップによると、現状のタレは弁当に添付することを前提に開発されているため、ボトル単位で販売できるほど賞味期限が長くないなどの課題があるという。
今回の商品は「タレ弁」シリーズの第1弾ということで、第2弾以降も予定されている。タレについても今回とは別のタレが開発されているとのことだ。
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