化学品商社の小池産業は、アラブ首長国連邦（UAE）からラクダミルクパウダーを輸入販売。現在、アマゾンなどの通販で展開しているが、今後は自社通販のほか、加工食品、菓子、サプリメント素材としての供給も視野に入れる。
ラクダミルクは、バランスよく高い栄養価からスーパードリンクとして世界的にも注目を集めている。
同社では昨年、ドバイを拠点とするEmirates Industry for Camel Milk & Products社と日本での独占販売契約を締結。12月から本格的に「カメリシャス」ブランド製品の国内販売を開始した。
ラクダの飼育は気候の影響を受けやすく特定地域のみに限定されているため、ミルクの流通量は牛乳と比べると希少性は高い。ミルクの価格も一般的に牛乳の10倍ほどと高価ではあるが、牛乳と比べ脂肪が約半分、ミネラルが1・2倍、ビタミンCが5倍、不飽和脂肪酸リッチでアレルギー物質も含まれていないことから、美と健康に関心の高い世界のセレブ達の間では話題となっている。
Emirates Industry for Camel Milk & Products社は世界にあるラクダ農場の中でもっとも規模が大きく6500頭を飼育している。米国や英国、中国などの需要が高まっており、将来的には2万頭の飼育も検討しているという。
生産面ではISO22000を取得の工場を始め、製品開発、品質保証などで高い水準を維持。さらにラクダミルクの健康機能のエビデンスを収集すべく研究も行っている
砂漠地帯に住む人々にとってラクダは生活に欠かせず、そのミルクの栄養は「過酷な環境におかれた遊牧民が1カ月耐えることができる」とも言い伝えられるほど。ドバイでは高級スーパーを中心にミルクやミルクパウダー、アイスなどが販売され、現地ではおなじみのブランドとして認知されている。
小池産業では鮮度を維持したまま飲みやすいスティックタイプにした「キャメルミルクパウダー」（20g×24袋・8424円）を販売しているが、担当者は「110年近くの歴史を持つ当社でもBtoCの事業は珍しいが、高い栄養価や優れた健康機能が見込める製品と自信を持ってているので販売に注力したい。それと同時に、もとより得意分野であった業務用の加工食品素材としての販売も試作などを進めながら提案していきたい」と述べている。
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