Friday, July 31, 2020

エバラ「焼肉のたれ」半世紀 当初はCMも流さぬ「モグラ作戦」でファン拡大(NIKKEI STYLE) - Yahoo!ニュース

《ヒットの原点》エバラ食品工業 清水憲一・商品開発部長(上)

日本人が「焼き肉を家で食べる」という文化が根付いたのは50年ほど前からだという。その立役者となったのが「焼肉のたれ」「黄金の味」などの商品をヒットさせてきたエバラ食品工業だ。国内の家庭向け市場で5割近いシェアを持つロングセラー商品は、どのようにして生まれたのか。 エバラ食品は2017年7月、年間約4000万本を販売する焼肉用たれの主力商品「黄金の味」を39年ぶりに全面リニューアルした。1978年の発売以来で初めての大がかりな刷新だ。 「黄金の味」は78年の発売以来、エバラ食品の屋台骨を支える主力製品として売れ続けるロングセラーだ。顧客の満足度も約9割に達する。それでも、「今後も20年、30年とお客様に愛され続ける商品にするには、ライフスタイルの変化に合わせた品質や容量を再定義する必要があると、社内でも長く議論していたんです」。商品開発部門が長く、今回のリニューアルにも携わった研究開発本部の清水憲一・商品開発部長はこう打ち明ける。

■「焼き肉カルチャー」を家庭の食卓に呼び込んだ「たれ」の出現

最大の改良ポイントは、内容量の約3分の1を占めるフルーツピューレの「とろみ」を向上させたことだ。今回のリニューアルでは、加工メーカーと協力して、工程を見直し、粘度を2倍近くに高めた。リニューアルを機に国産リンゴに切り替えた。 「黄金の味はリンゴジュースを作るときに出るリンゴパルプではなく、リンゴをまるごと煮詰めてピューレにしたものを主原料としています。だから、増粘剤を入れなくても肉に絡む粘度が十分にありました。そのピューレの製造工程を見直して、豊かなとろみと舌触りを実現しました」 焼き肉のたれは、日本人の食文化が魚食から肉食へと移り変わる流れに乗って、ファンを増やした。「焼肉のたれ」が発売された68年は、高度経済成長期にあたる。同じ年には大塚食品工業が「ボンカレー」を、サンヨー食品が「サッポロ一番 みそラーメン」を発売。食品メーカーの提案する新商品で、家庭の献立が書き換えられていった時期でもある。 民間調査会社インテージの「SRI(全国小売店パネル調査)」データによると、エバラ食品は家庭用の焼き肉用たれ市場で47.2%と国内トップシェアを誇る(2019年4月~20年3月累計販売金額シェア)。同じ肉料理用の「すき焼のたれ」でも同62.5%を占める。野菜調味用の「浅漬けの素」でもシェアが同46.9%に達していて、新市場を切り開くチャレンジが高いシェアにつながっていることがわかる。 エバラ食品が成功した新市場開拓の代表例といえるのが、1968年に発売した「焼肉のたれ」だ。戦後、焼肉店が徐々に全国で広がりを見せ始めたのをみて、「家庭にも焼き肉を持ち込めないか」と、たれの商品開発に乗り出したのが、エバラ食品の創業者である故・森村国夫氏だ。 「いわゆる『団塊の世代』がまだ若かった時代です。焼肉店で親しみ始めた肉食を『もっと手軽に食べたい』という潜在ニーズもあったと思います。当時は豚肉が中心で、まだ臭みも残っていたうえ、硬い肉が多かったのです。そこで、硬い肉をおいしく食べてもらうには『たれ』が必要と考えていました」(清水部長)

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