「ヨウジヤマモト プールオム(YOHJI YAMAMOTO POUR HOMME)」が2023年春夏コレクションを東京で発表した。会場は青山本店の地下1階。バイヤーやメディア関係者、セレブリティーのほか、多くの顧客が集まった。スタッフはもちろん、客席も黒ずくめのスタイルが多数。熱気と興奮が入り混じる中、ショーが幕を開けた。
ショーには昨シーズンに続き、豪華俳優陣がモデルとして登場した。遠藤憲一や加藤雅也といったベテランをはじめ、伊藤英明、大沢たかお、要潤を起用した。年齢ともに深みを増す俳優たちが、コレクションの世界観を増幅させる。また若手から竜星涼や城田優、Snow Manのラウールも起用。ラウールはパリコレ出演が念願だったといい、オーディションでこの機会を手に入れた。
モデルたちは、肩をぶつけながら鋭い目つきでランウエイを歩く。無造作なヘアスタイルと泥が付いたようなメイクも相まって“ジプシー”を思わせる演出だ。ウエアは、同ブランドらしい色気のあるテーラードスタイル。コンパクトなシルエットから徐々にリラックス感が増し、色と柄のバリエーションが増えていく。リネン生地に複数のテキスタイルを貼ったセットアップは“ジプシー”を直球に表現したようなムードだが、パンツの身頃にプリーツを重ねてエレガントに昇華する。ジャケットは襟を二重にしたり、エポレットをランダムに付けたりしてディテールを盛った。山本耀司デザイナーの心境を表したメッセージも健在で、今シーズンは“心静かに”“十十無尽”“Shitty Life(くそったれな人生だ)”“I’m so bored with rules(ルールにはもう飽きた)”などの言葉を載せた。
小物は、学生帽のようなキャップと、パールトップのネックレスやボタンチェーンといった華奢なアクセサリーが目立った。シューズ全体を巨大化し、ソールの一部をくりぬいたような「アディダス(ADIDAS)」とのコラボシューズも披露した。
ショー開催に向けてブランドからは、インビテーションとともにトートバッグが送られていた。バッグには、山本デザイナーと親交の深い編集者・著述家の松岡正剛によるエッセイが載っていた。ショー当日、同氏はフロントローからコレクションを見ていた。
からの記事と詳細 ( 「ヨウジヤマモト プールオム」が東京でリアルショー “くそったれな人生”への反抗的テーラード - WWD JAPAN.com )
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