Wednesday, July 1, 2020

【今こそ、ふるさと納税】じゃばらパウダー - 読売新聞

 全国唯一の飛び地の村、北山村。和歌山県でありながら和歌山県のどの市町村にも隣接せず、奈良・三重の両県に囲まれている。面積の約97%を山林が占め、人口はわずか500人弱だ。

 「じゃばら」は、そんな秘境の村を原産地とする柑橘(かんきつ)系果実。世界でただ1本の原木がこの村にあったことから、今日に注目を集めるじゃばら物語が始まった。

 村では昔からじゃばらの味、香りが評価され、サンマ寿司(ずし)や昆布巻きなど正月料理の食酢として利用。一説に「(じゃ)を払う」の語源から縁起物として珍重されていた。

 その魅力を広く知ってもらおうと村では1979年に「じゃばら振興会」を設立し、過疎化の回復と産業発展を目指した。接ぎ木で増やし結実するまで約3年を要するものの、1988年には出荷量が60トンを超えた。それでも、おいしいだけでは出荷量は伸びず、8年ほど余剰在庫に悩んでいた。

 それが一転。低迷期でも買ってくれる複数客の「花粉症にいい」の声をヒントに調査。和歌山県工業技術センターが、アレルギー抑制効果のある物質が含まれていると発表したこともあり、知名度は全国区に。今では8000本以上を植栽し、2020年4月から村のじゃばら事業を民営化。株式会社じゃばらいず北山を立ち上げ、飛躍を目指している。

 酸っぱさの後にほんのり香る苦味が特徴で、フラボノイドの一種・ナリルチンが豊富。花粉症対策へ期待が高まる成分だ。農業・食品産業技術総合研究機構の調べでは、果皮は果実の6倍以上も含み、スダチの9倍、カボスの13倍という。

 そんな果皮を使った返礼品が「じゃばらパウダー」。乾燥させた果皮を粉砕した無香料・無着色の粉末だ。鍋料理や焼き魚のアクセントに加えるのもいいし、飲み物やヨーグルトに混ぜるのもいい。アロマテラピーや入浴剤として楽しむ人もいるそうだ。

 「新型コロナウイルスの影響で出荷予定がキャンセルになり、在庫を抱え困っています。ふるさと納税を通じ、じゃばらの魅力、パワーを感じてほしい」と、じゃばらいず北山の森下明泰さんは話す。

 そもそも、ふるさと納税はその地域を応援する寄付制度である。まずは返礼品でじゃばらの魅力に触れ、いつか、“じゃばらの故郷”を訪ねたい。

 文/松田秀雄

寄付額:1万4000円以上
返礼品:じゃばらパウダー(100グラム×2袋)
申込条件:何度でも可
申込期日:通年
発送:入金確認から、3~10営業日以内
問い合わせ:北山村地域事業課ふるさと納税係/電話0735・49・8100
株式会社じゃばらいず北山

 (月刊「旅行読売」2020年8月号から)

◆月刊「旅行読売」
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