Monday, July 20, 2020

「秘伝のたれ」守った! 人吉市の老舗うなぎ店、20キロの鉢抱え2階に | 熊本日日新聞 - kiji.is

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うなぎ専門店「しらいし」の白石俊彦さん、純子さん夫妻。水害時、俊彦さんはたれ(手前)を、純子さんはのれんを1階から2階に移した=14日午前、人吉市(小野宏明)

 豪雨による球磨川の氾濫では、熊本県人吉市の中心商店街にあるうなぎ専門店「しらいし」も浸水した。創業100年以上で、県外からも多くのファンが詰め掛ける老舗。突然の濁流に襲われ、真っ先に避難させたのは「秘伝のたれ」だった。

 4代目店主、白石純子さん(71)の自宅は店の隣にある。4日午前6時半ごろ、自宅前の道路の水かさが増し、川のようになると純子さんは「いつもと違う」と直感。近くにいた夫の俊彦さん(76)に「お父さん、たれ!」と叫んだ。

 しらいしは、もともと料理店。純子さんの父で3代目の邦雄さん(故人)がうなぎを出し始め、秘伝のたれは70年ほど受け継がれている。甘めの、あっさりした味。俊彦さんが繰り返しつぎ足し、守ってきた。

 「たれさえあれば、どうにかなる」。俊彦さんは厨房[ちゅうぼう]に向かい、たれが入った20キロ超の鉢を両手で抱え、2階を目指した。左膝が悪く、手すりがないと上れないはずだが、無我夢中だった。

 どんどん水位が上がり、店の1階は全て浸水。食器などは全て使えなくなり、週末のにぎわいを見越して仕入れたウナギ約100匹も死んだ。無事だったのはたれと、とっさに運んだのれんだけ。純子さんは「涙が出る。でも、これで精いっぱいだった」と振り返る。

 新型コロナウイルスの影響で、4月ごろから客が激減。5月に店内を改装し、土用の丑[うし]の日に向けて客足を取り戻そうとした矢先だった。店は現在、泥まみれ。復旧のめどは立っていない。それでも夫婦は希望を捨てずにいる。「一日も早く再開し、お客さんにいつもの味を食べてほしい」(臼杵大介)

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July 20, 2020 at 02:30PM
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